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学会ニュース

新生児難病治療に成功 24年から対象の公費検査で初

[2025.12.25]

 富山大付属病院は新生児に先天性の疾患がないか調べるスクリーニング検査によって、生まれつき免疫細胞が働かない難病「重症複合型免疫不全症(SCID)」を発見し、手術に成功したと、同病院が24日に発表した。

県内では昨年からSCIDなど9疾患が新たに検査対象となっており、早期発見・治療につながったのは初めてという。

 

 検査は、生後4~6日に新生児のかかとから採血し、先天性の代謝異常症や内分泌疾患の有無を調べる。県は20疾患を対象に公費で実施しており、昨年4月からは9疾患を加えた「拡大新生児マススクリーニング検査」を開始。拡大版は有料だが、国の実証事業の一環として昨年11月からSCIDと「脊髄性筋萎縮症」の2疾患は公費で検査できるようになった。

 

 SCIDは免疫細胞がうまく働かず、重篤な感染症にかかりやすくなる難病。発生割合は年間で5万人に1人とされる。根本的な治療をしなければ1歳までに感染症で死亡するリスクがあるが、見た目で症状は分からず、スクリーニング検査以外で早期発見することは難しい。

 

 同大付属病院は本年度、県内在住の男児を検査し、無症状期のSCIDと診断した。正常な免疫細胞を得るため、新生児のへその緒に含まれる臍帯血(さいたいけつ)を移植する手術を7月に行った。術後に合併症や感染症の発症が確認されず、男児は今月退院した。

 

 県によると、検査が公費負担になったことをきっかけに、2疾患の検査を受ける新生児は増え、現在はほとんどが受けているという。同大学術研究部医学系小児科学講座の今井千速教授は「早期発見・治療によって生存率の向上が期待できる。積極的に検査してもらいたい」と呼びかけている。

 

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