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老年医学会が改定 高齢者に「慎重な投与を要する薬」リスト公表
[2025.6.30]
24日、日本老年医学会は主に75歳以上の高齢者が対象の「特に慎重な投与を要する薬物」のリストを公表した。糖尿病や不眠症などの治療に用いられる28系統の薬は、転倒、食欲低下、下痢といった副作用のデメリットが効果を上回る恐れがあるとしている。
リストを掲載する「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」を10年ぶりに改定。新しく使われるようになった薬や副作用のデータなど800を超える医学論文などの内容を反映した。対象は75歳以上の高齢者や要介護者らだが、75歳未満でも十分に注意する必要があるとしている。
糖尿病治療薬では、利用が広がっているGLP―1受容体作動薬やGIP/GLP―1受容体作動薬が新たに加わった。吐き気や下痢などの副作用を起こすため、サルコペニア(筋力や身体機能の低下)やフレイル(虚弱)の傾向がある患者への処方は慎重な検討が必要という。ベンゾジアゼピン系睡眠薬・抗不安薬は、転倒や骨折の恐れがあるため可能な限り使用を控えるべきだとした。
薬物の突然の中止は症状の急激な悪化を招くことがある。自己判断で中止せず、必ず医師や薬剤師に相談してほしいとしている。
医師や看護師など多職種が連携し、患者の日常生活や認知機能の状況を知った上で、薬の処方を決める「総合機能評価」の重要性も明記した。
ガイドライン作成委員会の小島太郎・国際医療福祉大教授は「患者の置かれた状況を踏まえることが大切だ。病状に合わせて漫然と処方し続けることで、健康リスクを高めてしまうこともある。処方をやめるきっかけにも指針を活用してほしい」と説明した。
高齢者に対しては「複数の医療機関から処方してもらっている場合には情報を一元化し、サプリメントなど自分の判断で使用しているものも含め、かかりつけ医に相談してほしい」と呼びかけた。

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