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大人のアトピーにかゆみ抑える新薬が続々登場で「治療できる病気」へ

[2023.8.7]

 汗をかき肌のトラブルも増える夏は、アトピー性皮膚炎の人にとって苛酷な季節のひとつ。アトピー性皮膚炎は子どものころに発症し、大人になるにつれ治る人が多が、一部の患者は大人になっても症状が続き、20代の1割ほどが悩んでいる。

 

 アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が、良くなったり悪くなったりしながら慢性的に繰り返す病気。生まれもった体質や環境要因などが合わさり、肌のバリアー機能が弱まることで起こる。

 治療の基本は「保湿」で、炎症が強い場合はステロイドやタクロリムスといった塗り薬を使う。

 ステロイドは、効果の強いものから使い始め、少しずつ弱めていく。炎症を抑える効果は高いが、長く使うと毛細血管の拡張や多毛、皮膚が薄くなるなどの副作用がある。

 また、塗っているのに良くならなかったり、薬に抵抗感を持ち、必要な量を塗れていなかったりする患者も少なくない。

 そこで、従来の塗り薬による治療では良くならない中等症以上の患者を対象に、かゆみや湿疹の原因となる特定の分子を狙い撃つ新しい注射薬やのみ薬が、続々と登場している。

 注射薬は2種類ある。

 一つ目は、2018年に登場したデュピクセント(一般名デュピルマブ)。炎症に関わるたんぱく質のIL(インターロイキン)4と13の働きを、ピンポイントで妨げる。かゆみと炎症をバランス良く抑え、15歳から使える。

 二つ目は22年に出たミチーガ(一般名ネモリズマブ)。IL31の働きを妨げ、かゆみを抑える効果が高い。ただ、2割ほどに皮膚炎の悪化がみられる副作用がある。こちらは13歳から使える。

 この二つの薬は生物学的製剤と呼ばれ、デュピクセントは2週間に1回、ミチーガは1カ月に1回の間隔で打つのが基本だ。

 

 のみ薬は、オルミエント(一般名バリシチニブ)、サイバインコ(同アブロシチニブ)、リンヴォック(同ウパダシチニブ)の3種類がある。JAK阻害薬といい、細胞の中の信号の伝達を邪魔して、かゆみや炎症を抑える。

 1日1回の服用で、オルミエントは15歳から、ほかの2種は12歳から使える。ただ、免疫を抑制するため、帯状疱疹(ほうしん)や感染症にかかりやすくなるなどの副作用もある。

 従来の治療法から、新薬に進むかどうかは、医師による重症度の評価や、患者が自覚するかゆみの強さなどを考慮して決める。

 


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