専門医の医師の求人/募集/転職 > 学会ニュース一覧 > 乳児のアトピー 皮脂RNAで早期検出へ
乳児のアトピー 皮脂RNAで早期検出へ
[2023.5.2]
乳幼児期にはアトピー性皮膚炎(AD)、脂漏性湿疹、接触性皮膚炎、新生児痤瘡(にきび)などさまざまな皮疹が見られる。中でも乳幼児期早期に発症する早期発症型ADはアレルギーマーチに関連することが知られており、早期発見と治療介入が重要でとなってくる。
しかし確定診断は難しく観察期間も長くなる傾向があるため、早期診断を可能にする客観的な指標の確立が求められる。
国立成育医療研究センターアレルギーセンターの山本 貴和子氏らは、花王との共同研究で乳児の皮脂から抽出したRNA(皮脂RNA)を解析した結果、生後2カ月目でADと診断された乳児では、発症の1カ月前から既にADと類似する皮脂RNAの特徴を有することを見いだし、J Eur Acad Dermatol Venereol(2023年3月10日オンライン版)に報告した。
花王は、あぶら取りフィルムを用いることで肌を傷つけずに皮脂を採取し、皮脂中のRNAを網羅的に解析する皮脂RNAモニタリング技術を確立している。山本氏らは、2020年に国立成育医療研究センターで出生した乳児を対象に、生後1~6カ月時に医師による皮膚観察と顔からの皮脂採取を実施。そのうち、皮脂RNA解析ができた乳児90例を対象とした研究を行った。
まず、生後1カ月時点でADを発症していた11例と生後6カ月まで皮膚トラブルのなかった6例について、5,457種のRNA発現量を比較した。すると、AD児では免疫応答に関わる分子の発現が高い一方で、皮膚バリアに関わる分子の発現が低いというADに特徴的なRNAの変化が確認された。これは生後6カ月から5歳までの健常児とAD児を対象とした同氏らの既報と同様の結果を示しており(J Eur Acad Dermatol Venereol 2022; 36: 1477-1485)、皮脂RNAモニタリング技術を用いることで、低月齢児においても負担をかけずにADの状態を客観的に知ることができることが示唆された。
続いて健常児、AD児、痤瘡児、その他の湿疹を有する児について皮脂RNA発現情報を用いた主成分分析を行い、皮脂RNAプロファイルの特徴を確認した。その結果、生後1カ月痤瘡児のRNAプロファイルは健常児に近い場合と、AD児に近い場合があることが分かった。そこで、生後2カ月時の肌状態を追跡した結果、生後2カ月でADと診断された痤瘡児は、ADを発症しなかった児に比べ、生後1カ月時点で既にADに近いRNAプロファイルを有していると判明した。
さらに山本氏らは、ADに進展する乳児と進展しない乳児の違いを明らかにするため、生後2カ月で痤瘡を有する児の生後1カ月時における皮脂RNAプロファイルの特徴を解析。AD発症にはバリア機能の低下が強く関与することから、皮膚バリアに関連する62の遺伝子を選定し、遺伝子セット変動解析(GSVA)を行った。その結果、生後2カ月でADと診断された痤瘡児は、そうでない児と比べて生後1カ月時点のバリア機能関連分子群の発現レベルが有意に低く、ADと類似するパターンを示した。
ADに進展する痤瘡については、ADの診断前から皮膚バリア機能関連分子群の発現が低下している可能性が示された。
これらの結果から、同氏らは「早期発症型ADに特徴的なRNA発現変化を明らかにするとともに、皮脂RNA情報を用いることでADに進展する予兆を早期に検出できる可能性も示された。今後もADの早期発見に寄与する診断技術の開発を進めていきたい」と話す。
[2026.3.5]
日本小児科学会からのお知らせ「小児診療初期対応(JPLS)コース募集情報更新」に関して
日本小児科学会が「小児診療初期対応(JPLS)コース募集情報を更新」に関して発表した。 本コースは、「防ぎうる心停止から子どもたちを守る」ことを目的に…
[2026.3.4]
なぜ「紅こうじサプリ」で腎障害が? 東京科学大が発症の過程を解析
小林製薬の紅こうじサプリメントによる健康被害の原因物質と確認された青カビ由来の「プベルル酸」について、東京科学大の研究チームは2日、エネルギーを産生する細胞小…
[2026.3.2]
日本循環器学会からのお知らせ「【新専⾨医制度】2026年4⽉循環器内科専⾨医研修開始専攻医の循環器J-OSLERユーザー登録受付中」のお知らせ
日本循環器学会が「【新専⾨医制度】2026年4⽉循環器内科専⾨医研修開始専攻医の循環器J-OSLERユーザー登録受付中」に関して発表した。 循環器J-OSLERは、専攻…
[2026.2.26]
日本医師会が在宅医療シンポジウムを3月1日に開催する。今回のテーマは「地域のかかりつけ医が面で支える在宅医療」で、在宅医療の関係者の参加を呼び掛けている。 &nb…
[2026.2.24]
日本産科婦人科学会からのお知らせ「日本専門医機構認定 産婦人科専門医 更新基準」に関して
日本産科婦人科学会が「日本専門医機構認定 産婦人科専門医 更新基準」に関して発表した。 2021年度以降は学会が認定する専門医の更新制度は廃止され、日本専…

専門医資格を最大限に生かした転職なら専門医局
「乳児のアトピー 皮脂RNAで早期検出へ」(2023年5月2日)に関する記事です。
専門医局では各学会の最新情報を提供しています。
その他の学会のニュース一覧もご覧いただけます。
更に詳しい情報をお求めの際は各学会へ直接お問い合わせください。
また専門医局では専門医の資格取得方法や専門医資格の取得できる研修施設も紹介しています。

![]() |
形成外科専門医 女性(37歳)
よく見られる美容クリニックとは異なり、スタッフ... |
|---|
![]() |
外科専門医 39歳 男性
症例数が多くやりがいのある病院でとても充実して... |
|---|
![]() |
呼吸器内科専門医 男性 43歳
入職3か月後に内科部長に昇進し、現在は病院の診... |
|---|
![]() |
消化器科 男性医師 38歳
今後、医師としてスキルアップするための症例を学... |
|---|

個人情報を扱うページではSSL通信で
安全性を確保しています。











全文見る













