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学会ニュース

妊婦の高血圧症候群、重度の治療に新手法

[2026.4.28]

 臓器に機能障害などが出る妊娠中の病気「妊娠高血圧腎症」の中でも、重症化しやすい34週未満で発症する早発型に対する新たな治療法を見いだしたと、米シダーズ・サイナイ医療センターのチームが発表した。こうした「妊娠高血圧症候群」の根本治療は出産だが、早発型で生まれてくる子は未熟なため、妊娠期間を安全に延ばせる治療法が求められていた。

 妊娠高血圧症候群は妊婦の20人に1人が発症する。高齢出産や肥満は発症リスクが高いとされる。基準は最高血圧140ミリHg(水銀)以上、または最低血圧90同以上で、妊婦の脳出血や肝臓・腎臓の障害、胎児の発育不全や死亡の原因となることがある。

 

 発症原因はよく分かっていないが、胎盤から分泌され、母親の血液でも巡るたんぱく質「sFlt-1」が原因物質と考えられてきた。チームは血液を体外で循環させ、原因物質を取り除く「血液浄化療法」に注目。母親の血中に含まれるsFlt-1を選択的に取り除く装置を開発した。

 ヒヒの実験で有効性、健康な妊婦で安全性をそれぞれ確認。妊娠高血圧腎症で入院した31週前後の9人(平均36歳)に対し、入院1~2日目に浄化療法を1~3回(1回約80分)実施したところ、ほとんどの妊婦でsFlt-1の血中濃度が1~2割減った。

 

 9人の入院から出産までの期間は中央値が10日で、浄化療法を実施しない場合に比べ、出産までの入院期間を約2倍に延ばせたことも示唆された。チームは「妊婦への投薬は胎児へ悪影響を与えるリスクもあるため除去戦略を取った。胎児や新生児へも、安全かつ許容性の高い治療法になり得る」としている。

 この研究について産婦人科医の重見大介医師は「浄化療法自体は確立されており、有望ではあるが症例数が少なく、臨床へ導入する段階ではない。信頼性の高い試験での検証が不可欠だ」と話す。

 

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