実際に確定拠出型年金に加入するとなった場合、加入者や事業主が一番に思い浮かべるのが自分、あるいはうちの社員が「運用なんかできるのか？」という点です。現実問題として掛け金の60％が定期預金等の元本確保型商品で運用されています。
大事な老後資金であるがゆえに「元本割れは回避したい。」という思いが強いことが伝わってきます。
しかし現政府、日銀はデフレ脱却をめざし成長戦略や金融緩和を実施し2％の物価上昇を目指しています。実際に物価上昇率は消費増税後１％の上昇を見せています。
年率0.025％の銀行預金では実質的に資金が目減りしていることになります。
そこで資金運用に際して強い味方となる、確定拠出年金の運用に備わっている、「複利の効果」「積立投資の効果」についてお話しします。

【複利の効果】

かのアインシュタインが「人類最大の発見の一つは複利である。」と言ったとされる複利の効果。複利効果とは、運用で得た収益をふたたび投資することで、元本に利息を加えた元利合計が新たな元本となり、継続的に運用されて元本が膨らんでいく効果、いわば利息が利息を生む効果のことです。

◇100万円を年利5％で運用した場合の単利と複利の比較

◇100万円をそれぞれ0.025％（銀行定期）3％、5％、8％で複利運用したグラフ

【執筆】　坂本乘寛（株式会社AIPコンサルタンツ）

【監修】　税理士法人アイ・パートナーズ