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新型出生前診断 日産婦が拡大案を説明

[2019.1.10]

 胎児にダウン症などがあるかを調べる「新型出生前診断(NIPT)」について9日、日本産科婦人科学会(日産婦)は他学会を交えた委員会で、検査できる施設を拡大する案を説明した。要件を緩和して研修を受けた産婦人科医がいる分娩(ぶんべん)施設であれば検査を認める内容。一方、NIPTは結果次第で妊婦は産むかどうか重い決断を迫られることなどから、拡大に反対する意見もあり、春をめどに詰めの検討を進める。

 

 いまは大学病院や周産期センターなど92カ所に限り認可施設となっている。十分なカウンセリングができないと妊婦が混乱するといった理由から、産婦人科医と小児科医が常勤し、どちらかが遺伝専門医の資格を持ち、かつ遺伝の専門外来を設置していることなどが要件。

 案では今の認可施設を「基幹施設」と位置づけるほか、新たに検査出来る「連携施設」という区分を設ける。中絶手術ができる資格を持ち、日産婦の研修を受けた産婦人科医がいるなどの条件を満たす分娩施設が対象で、産婦人科医が遺伝専門医の資格を持ってなくてもよい。小児科医の常勤なども必須ではない。

 

 日産婦が緩和を目指す背景には、認可外の施設での検査が相当増えているとみられることがある。認可に法的拘束力はなく、年齢制限がなかったりする認可外の施設が国内に十数カ所あるとされる。半年で数千件の検査を実施しているとの見方もある。昨年から、日本人類遺伝学会や日本小児科学会などを交えて協議。カウンセリングなどが不十分な場合もある認可外で検査を受ける妊婦を減らすことを目指している。

 一方、検査結果によっては、妊婦は生命をめぐる重い選択を迫られる。出席する学会の関係者は「障害のある子どもや家族と接する機会がない産婦人科医だけで、十分なカウンセリングができるとは思えない」と反対する。別の関係者は「今よりかなり多くの人が検査を受けると、『障害を持つ子を産むことはよくない』という考えが広まりかねない」と危ぶむ。

 

 NIPTは国内では2013年に始まった。原則35歳以上の妊婦が検査を受けられ、採血によりダウン症など三つの染色体異常の可能性が高い精度で分かる。認可施設でつくる団体の集計では、昨年9月までの5年半で約6万5千人が検査を受けた。うち胎児に染色体異常が確定した妊婦886人の約9割が中絶した。ただ、認可施設での件数は17年春から微減や横ばい傾向が続く。

 


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