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パーキンソン病 増える治療の選択肢 ガイドライン改訂

[2018.11.2]

神経伝達物質の減少で体が動かしにくくなるパーキンソン病。日本神経学会は今年5月、診療ガイドラインを7年ぶりに改訂した。症状が進んだ進行期の患者の治療の選択肢が広がり、早期の患者の治療薬の選択肢も増え、リハビリテーションの重要性を強調している。

 

パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質ドーパミンの減少で神経回路に異常が起き、手足の震えなどが起きて体が動かしにくくなる原因不明の難病だ。約20万人が患っているとされる。

 

 早期の患者の治療についても、体内でのドーパミンの分解を阻害する薬などが新たに承認されて改訂ガイドラインに追加され、選択肢が増えた。歩行運動やストレッチなどのリハビリも「早期から進行期までどのステージにおいても有効性が高い」と明記された。

 関東中央病院(東京都世田谷区)神経内科の織茂(おりも)智之(さとし)統括部長は「リハビリをするかしないかで、5年後、10年後の症状がかなり変わる。ぜひ取り組んでほしい」と話す。

 

 改訂ガイドラインでは診断基準も変わった。パーキンソン病と似た症状の別の病気と初期の段階から見分けられるようにした。

 従来は、静止している最中でも手足が震える(振戦

     運動が緩慢になる▽筋肉が硬くなりこわばる(筋強剛(きんきょうごう))

     身体のバランスがとれず倒れやすくなる(姿勢保持障害)

という四大運動症状の存在が診断基準の柱だった。しかし、姿勢保持障害は病気が進んでから出現することが多いため、基準から外れた。

 新たな診断基準は、運動緩慢と、振戦か筋強剛の一つ以上があり、補助的な診断法などで条件を満たすことなどとされた。

 放射性同位元素を使った心臓の検査も補助的診断法に加わった。パーキンソン病患者では、心臓に集まるはずの神経伝達物質に似た物質が集まっていないことが多い。関東中央病院の織茂さんは「他の神経変性疾患ではこういった現象が起きるのはまれで、80%以上の感度と特異度でパーキンソン病と診断できる」と言う。

 ガイドライン作成委員長の順天堂大の服部さんは「今回の改訂で国際的基準と同じになった。国際的な研究チームの比較では、従来は約86%だった診断精度が新基準では約93%に上がった。正確に診断することが大切だ」と強調する。

 


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