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全国の医療機関で、医療機器の購入などにクラウドファンディング(CF)を活用する動きが急拡大している。物価や人件費の高騰で病院経営が厳しさを増す中、特に救急や小児、周産期医療といった「不採算部門」を抱える公立病院の取り組みが活発化しており、県内でもその波が広がっている。近隣の成功事例に刺激を受けて新規参入するケースが多く、需要拡大は今後も続くとみられる。 医療機関向けCFで多くの実績を持つ「レディーフォー」によると、同社を通じたプロジェクトは2015年は1件のみだったが、新型コロナ禍以降に急増。25年は過去最多の60件に達し、年間支援総額も12億円を超えた。 静岡県内では、聖隷浜松病院(浜松市)が「移動するNICU(新生児集中治療室)」と呼ばれる新生児専用救急車の更新にCFを活用し、1656人から6200万円超の支援を集めた。静岡市立静岡病院も災害医療派遣チーム(DMAT)の車両購入費を募り、238人から1600万円超を調達した。 こうした成功事例が、CF未経験の公立病院の背中を押している。入院、外来患者の減少などで赤字経営が続く沼津市立病院は現在、産婦人科の機器更新に向けて準備を進めている。 背景には市内の産科が4施設にとどまり、近隣市町でも減少が続いている現状がある。具体的な機器や募集時期は調整中だが、病院施設課の稲葉卓彦係長は「財政的な理由だけでは支援の理解はなかなか得られない。地域医療を支える最後の砦を守るためのメッセージを発信したい」と話す。
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